【徒然読書日記】 その18 星空のカラス

星空のカラス 1 (花とゆめCOMICS)

星空のカラス 1 (花とゆめCOMICS)

 

 

囲碁もの少女マンガ。

将棋に比べ作品の少ない囲碁マンガにおいて、「ヒカルの碁」以降ようやく高クオリティの作品が現れてくれた。少女マンガということもあって恋愛的な要素もそれなりだが、やはり人が何かに打ち込む姿は目を惹きつける。目標のためには他の全てを投げうつかのような凄みは美しい。

男性でも問題なく楽しめることだろう。

 

私は囲碁は嗜まないのだが、全八巻を一気に読み切ってしまった。

特に6巻は南雲というキャラクターが中心的に描かれるのだが、病弱な彼は命を削り、血を吐きながら最善の一手を求め続ける。作中において囲碁は芸術かスポーツかという問いが現れるのだが、それを象徴するキャラクター達が勝利を求める姿勢と最善を求める姿勢でぶつかり合う。

 

この作品を読んだ方もぜひ一度この問いに向き合ってみてほしい。

 

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