【徒然読書日記】 その7 雨の日のアイリス

 

雨の日のアイリス (電撃文庫)

雨の日のアイリス (電撃文庫)

 

 

今回の作品はライトノベルとなります。

最近雨が多いので、この作品が浮かびました。松山剛さんの作品です。

ロボットものラノベの金字塔的作品(個人的)です。

 

優しいロボット学者アンブレラ博士の許で家政婦ロボットとして暮らしていたアイリスはある日突然アンブレラ博士の死を知らされた。そして所有者を失ったロボットは中古品として再出荷される。けれど買い手がつかなかったアイリスへの決定は廃棄であった。

廃棄されたアイリスは思考回路を再利用され、新たな体を手に入れる。プリキのおもちゃの様な武骨な体を。

 

アイリスは廃材処理の仕事をしながら新たな出会いに恵まれる。人間のエゴに振り回され、棄てられたロボット達との。電子回路を与えられているだけのはずのロボット達はけれど、人間以上に優しく、傷ついている。つらい展開が続くのですが、それでも思い出や希望を捨てずに歩む姿は応援せずにはいられません。本来心を持たないはずのロボット達が中心となるからこそ、心や魂の在り方といったものに想いを馳せずにはいられない。そんな物語です。

 

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