【徒然読書日記】 その53 時計じかけのオレンジ

 

時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)
 

 

強制された善良さは正しいのか?

 

強盗、暴行、レイプ・・・

数々の悪行を働いた15歳の男は矯正のため、

ある実験を受ける。

暴力や犯罪、人の死を見ると不快感を与えて悪行に対する

負の条件付けを行うというものだ。パブロフの犬

犯罪防止のために人間に行うというのは面白い考えだと

思ったが、実験の結果得られたのは悪行を忌避する善良さ

ではなく悪行を考えると行動不能になるという束縛だった。

 

その後男は、暴力に対する防衛行動さえ行うことができなく

なり、過去の行いに対する報復に怯えることとなる。

自業自得ではあるのがだ、その様は我々に善行を強制される

ことは正義といえるのかと考えさせる。

 

人は自分の意志で正しい行いを選ぶから価値があるのか。

強制されたものであっても悪行が為されないのであれば

正しいのか。

あなたはどう考えますか?

 

システム化(時計仕掛け)された意思決定(オレンジ)に

価値はあるとおもいますか?