【徒然読書日記】 その13 どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか

 

どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語

どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語

 

 

今回はこれまでと少し系統の違う将棋の観戦・対談記となる。

シリコンバレーコンサルティング会社を経営する梅田望夫さんは将棋の観戦記を書いたり、棋士の先生と対談をしたりといった活動をされている。本書はその5作をまとめたもの。

タイトルにもある羽生善治先生については言うまでもないだろう。前人未踏の永世7冠王を達成され、現在タイトル獲得通算100期という偉業に臨む棋界の第一人者。本書は2009年から2010年間の話となっているので現在とは違った視点の話を目にすることができるだろう。

 

近年将棋の人気上昇から「観る将」などというものが流行っているが、棋士の考えや来歴について説明を載せる観戦記やエッセイなどはそういった人々にも楽しんでもらえるジャンルとなる。本作は将棋界とは直接関係のない人物の著ということで、一般の観戦記などとはまた違った独特な表現が見られ、かつ読みやすい構成となっており将棋に関心を持つ多くの人におすすめできる。

 

特におすすめは第3章の山崎隆之先生との対談。自分が本書に興味を持つきっかけになったもので、羽生先生は相手が早めに諦めると怒るというエピソードがある。ご本人達は否定するところもありますが(笑)。

まあこの手の作品で多少の誇張はご愛敬と思いながら読んでいただきたいです。

 

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将棋はマンガも面白いものがたくさんあるので、そちらも紹介していきたいです。